保健セクター
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「人々の安心・安全な生活」に向けた協力として、FASIDでは特に保健医療分野の協力に力を入れています。医療現場最前線でのサービス改善の他、そうしたサービス提供を可能にするシステムの強化にも取り組んでいます。
グアテマラ国「妊産婦と子どもの健康・栄養改善プロジェクト」

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グアテマラ国/保健医療 |
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第1回業務委託契約 2017年6月21日〜2018年3月31日 第2回業務委託契約 2018年4月2日〜2019年4月30日 第3回業務委託契約 2019年6月3日~2020年7月30日 |
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独立行政法人 国際協力機構(JICA) |
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グアテマラ国保健省、キチェ保健管区事務所、イシル保健管区事務所 |
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グアテマラ共和国は、中米諸国の中でも特に母子保健指標の改善が遅れており、妊産婦死亡率や乳幼児死亡率などは周辺国と比較して高く、また、5歳未満児の約半数が慢性栄養不良の状態にあります。さらに妊婦の慢性栄養不良も深刻な問題であり、ハイリスク出産の要因となっています。そのため、栄養不良を発症させない予防策と、発症した際に適切に処置・治療する対策を同時に施すことが肝要であり、かつ、それらの予防策と対応策を管理する保健省や地方行政の人材と制度を強化する活動も平行して実施する必要があります。 このような背景のもと、本プロジェクトでは、キチェ県12市において妊産婦と2歳未満児に対する母子保健・栄養サービス改善を目標に、地域保健の担い手である保健管区事務所の管理能力向上、一次・二次保健医療施設における母子保健・栄養サービスの向上、母子保健・栄養に関するコミュニティ活動の実施能力向上等を支援しています。 当財団は、このプロジェクトに「母子保健」の専門家を派遣し、一次・二次保健医療施設の母子保健サービスの向上のための活動を行っています。 |
【参考】
タンザニア連邦共和国「保健政策アドバイザー」

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タンザニア/保健医療 |
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2017年3月~2019年4月 |
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保健省 |
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独立行政法人 国際協力機構(JICA) |
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タンザニアでは子供の健康改善では大きな成果が見られますが、母子保健改善は立ち遅れています。また医療費の自己負担率は高く、1万人当たりの医療従事者数も地域により大きく異なるなど、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(注1)(以下、UHC)の達成にはまだまだ多くの課題が残っています。こうした状況に対応するため、JICAは保健行政システムや保健人材の強化、5S-KAIZEN-TQMによる病院の問題解決能力の強化など、タンザニアの医療サービスを支える仕組みの強化に取り組んできました。医療現場での患者さんに対するサービスの質の改善には、薬や医療機材などの提供だけでなく、最前線の医療現場を支援・指導する仕組み全体の強化が必要だからです。 こうした方針のもと、2017年3月から2019年3月まで、当財団は保健政策アドバイザーとして職員を保健省に派遣し、①州レファラル病院(注2)に関する政策・制度環境の整備・改善、②保健サービスの質強化に向けた制度設計・改善に関する政策助言、③保健医療財政に関する各種政策の分析やUHC実現のための政策助言、④UHC実現のための案件形成を行いました。 (注1)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ:すべての人が、適切な健康増進、予防・治療・機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられること。 (注2)州レファラル病院:低次医療施設(診療所や保健センターなど)で診療できない重症患者を受け入れる高度な医療設備と技術を備えた州レベルの病院。 |
スーダン共和国 企画調査員 (保健分野(母子保健・保健財政))

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スーダン共和国/保健医療・環境管理 |
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2016年7月~2019年7月 |
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独立行政法人 国際協力機構(JICA) |
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企画調査員とは、JICAの在外事務所で担当分野・課題に関する案件形成やプロジェクトの実施監理、情報収集・分析、他の開発パートナーとの連携業務を担うスタッフです。当財団から企画調査員として派遣された職員は、JICAスーダン事務所で保健分野及び環境分野(廃棄物管理)を担当しました。 スーダンでは、保健分野でも特に母子保健に焦点をあて、助産師の教育や行政官の能力強化が実施されています。 当財団の職員は、日々、スーダン政府関係者や開発パートナーと密にコミュニケーションをとりながら、情報収集・分析を行い、日本が実施できる支援の方向性の検討、案件形成に尽力しました。 |
【参考】
リベリア国「保健サービス監理支援能力強化」

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リベリア国/保健医療 |
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第1年次:2015年11月~2016年6月 第2年次: 2016年7月~2018年8月 |
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独立行政法人 国際協力機構(JICA) |
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モンセラード州保健局 |
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リベリア国では、1989年から14年間に及んだ内戦により保健指標は著しく悪化しましたが、2007年から国家保健政策・計画に基づく基礎医療提供の改善、国際社会の支援や保健サービス基礎パッケージの提供による乳幼児死亡率の低下等、保健指標は徐々に回復してきています。しかし妊産婦死亡率や乳児死亡率はいまだ世界最低レベルにあり、慢性的な栄養失調が蔓延しています。さらに、同国では2014年6月に最初のエボラ出血熱病患者が発生して以来流行が続き、4,800人を超える死者を出すに至りました。エボラ出血熱病の流行により、保健医療サービス、特に基盤となるプライマリヘルスケアは大きな打撃を受けました。 このような状況の下、エボラからの復興及び強靭な保健システムの構築に向け、州レベルでの保健行政システムのモデル構築を目的とし、基礎的なマネジメント能力(特に計画能力、サービスの質向上、保健情報システムの強化等)の向上や標準的なマネジメントツールの構築・導入の支援を行いました。 |
2014年度保健人材及びASEANのUHC 課題対応力強化のための情報収集・課題分析業務
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ASEAN地域/保健医療 |
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2014年9月~2015年3月 |
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独立行政法人 国際協力機構(JICA) |
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ポスト2015保健アジェンダの一つである「すべての人々に健康な生活とUHC(Universal Health Coverage)の達成」に向けて、保健人材の量・質の強化は国際的な重要課題でした。日本は当初からUHCをポスト2015保健アジェンダに組み入れるべきと主張し、同アジェンダに関する決議及び2015年以降のUHC達成に向けた世界的議論に貢献してきました。そうした中、JICAは保健人材グローバルフォーラムを共催し、特にASEAN地域での保健人材の育成に関する協力事例やグッドプラクティスについての共有を行ってきました。 本業務では、保健人材及びASEANのUHCに関するJICAの協力方針を検討し、JICAの考え方を世界的潮流に反映させ、国際会議などの場で情報発信できるよう、以下の情報収集・課題分析・資料作成の業務を行いました。
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